ライバル店には決して知られたくないこと

 
「お店、閉店したんでしょ?」
「それなのに本を出すのですか?」
と言われそうですが、閉店したからこそお伝えできることがあります。
営業中のころならライバルに知られたくないこともあります。
 
例えば、レコードレンタルから始めたお店では、レコードが戻ってきたら、水で薄めたアルコールで湿らせたガーゼで、レコードの溝に沿ってクリーニングします。
その流れでCDの信号面もガーゼで放射状にクリーニングすることが習慣となっていました。CDの信号面に指紋などが残っていると嫌だという人もいらっしゃいますので。
 
また、CDやDVDのジャケットの印刷が色あせないように、割高ですが、紫外線カット(UVカット)の蛍光灯を使用していました。通常の蛍光灯ですと特に黄色が色あせて真っ白になりがちでした。
 
ナイロン製の貸出袋などは、ファブリーズをスプレーしていました。
 
入荷したCDやDVDには、必ず、新譜シールや新作シール、入荷日記入、収録時間シール、コメントPOPなどを貼っていました。
 
大手レンタル店では、あまり見かけませんでしたが、当店では、CDやDVDのケースをOPPビニール袋に入れていました。ビニール袋は、数回貸し出すと痛みますので、消耗品だと割り切ってこまめに交換していました。
あるお店(新規クライアント)から「売上が良くないのでお店を見て欲しい」との要望がありました。
最初に気づいたのは、CDを入れてあるOPPビニール袋が、かなり痛んでいることでした。(細かい擦り傷が無数にあり透明度が落ちている、ホコリも付いているなど、)
 
「OPP袋を全て交換してください。」と言うと
「OPP袋を交換したぐらいで売上が上がりますか?」と反論されました。
 
「それだけで売上が上がるとは言いませんが、そのままでは売上は更に下がります。」
「あなたがお客様だったとして、このように埃っぽく曇ったビニール袋に入ったCDを手に取りたいと思いますか?」
「お客様はCDを手にとって見て借りるかどうかを決めるのです。」
とお答えしました。
 
そして次の日、店長さんよりOPP袋を全部交換しますとの連絡をいただきました。
数千枚のOPP袋を1枚1枚交換するのは、かなり時間がかかることですが、先ずは客商売は、ここから始めなければならないと思うのです。
 
 
 
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