80年代、POSシステムは超高価だったので、単なる経費ではなく、武器として活用すると決めました。

レコードレンタル業が、世の中に認知され始めた頃のお店の運営ですが、
カウンター業務として、レンタルの形跡をノートに手書きで書いて管理しているお店がほとんどでした。
日付、貸出日、会員番号、会員名、商品名(アーティスト、タイトル)・・・
そして返却していただいたら、返却日を記入していく。

考えただけでもゾッとするような、大変な作業です。
商品データも会員データも全て手書きです。

フランチャイズ友&愛の本部に在籍していた頃、加盟店のオーナー様から電話で、
「体調が悪くて帰りたいんだけど、誰もいなくて店を閉めるわけにいかないから、店番をお願いできませんか?」と頼まれてお伺いしたことがありました。
(帰宅途中にあった店舗だったからです)
「貸出はお断りして、返却のお客様だけ商品を預かっておいてください」と言われました。

とはいっても、せっかくご来店いただいたのにお断りするのも申し訳ないですし、数時間のことと思い、留守番兼アルバイト(?)をしました。
ですが、数時間とはいえ、一人では大変な作業だったことを今でも覚えています。

どうして手書きだったのかと言いますと、その頃はまだ、レンタルシステムのソフトが開発途中だったのか、POSが高価すぎて導入をしなかったのか、だと思います。

普通の物販とは全く異なるシステムですし、レンタルって当たり前ですけど、貸したら返していただく、商品は元の棚に戻す、また次のお客様に貸し出す。
レンタル方法の選択として、「1泊2日」「2泊3日」・・・というような言い方をしますが、お約束通りにご返却されなかった場合、延長料金がかかってしまいますので、電話連絡をして、そのことをお伝えしなければなりません。(電子メールなんてまだない時代です)
毎日毎日、手書きのノートを追っていくのは、本当に大変な作業だったと思います。

私が鎌倉店をオープンしたのは、1983年9月。
レンタルシステムのPOSを導入しましたが、とても高価でした。なんと300万円もしたのです。
もちろんリースでしたが、300円商売に、月々6万円の支払いは大きいです!(5年リース)

最初のコンピュータは8ビット、、、16ビット、、、32ビットとグレードアップ

といっても、何のことだかピンときませんよね。
16ビット機の時代、
ハードディスクは1Mバイトで1万円。つまり20MBで20万円もしました。
メモリも1MBで1万円もしたのです。

今では考えられない時代ですよね。(って、たったの35~36年前なのに・・・)
単なるレジ替わりで、毎月6万円なんて払えない!!という気持ちしかありませんでした。

3,000万円の借金のある会社を引き継いだ私に、唯一、借金を返せるかもしれないという期待の店が鎌倉店だったのです。

とはいっても、そんなに甘くはありません。
20坪そこそこの店舗の家賃が90万円!!
光熱費、人件費、FC加盟のロイヤリティ、レンタル裁判闘争に決着が付くと、著作権料(JASRAC、芸団協、レコード協会)の負担、レンタル商業組合の組合費、レコードメーカーへの仕入れ金額に使用料まで可算されました。

既にお金が足りていないし・・・これで、どうやって借金を返済していこうか?
実は、金融機関以外からの借金もあったのです。引き継ぐ前の経営者が借りたお金は、いわゆる金利の高い返済もありました・・・。
この話をすると長くなるので、またの機会に・・・。

とにかく「売上をあげるしかない!!」ですよね。

どうやって??
この月々6万円のPOSシステムを単なる経費で終わらせるわけにはいかない!!
めんどくさい手書きを思えば、とてもラク!(^^;)
いやいや、そんなレジ替わりの気持ちではダメだ!!

POSシステムとにらめっこをしているうちに、もしかしたら、これは使いようによっては、人ひとり雇用するより仕事をしてくれるんじゃないか?!
と思ったのです。

こうなったら、実行するのみ!!

POSを武器として使うしかない!

と決心しました。

POSを武器に??

ちなみに、当社直営店「アイズ鎌倉駅前店」のPOSシステムは、世界に1台しか存在しない優れものでした。
改良に改良を重ねていったら、完全なオリジナルになってしまったのです。

長くなってしまいましたので、オリジナルPOSシステムの何が優れていたのか、
次回お話させていただきます。

POSシステムは高いし、今のままで何の問題もない、と思っていらっしゃる経営者の皆さま、

POSはデータの見方ひとつで、お店の傾向、お客様の動向、商品の動きもわかりますし、活用の仕方で、仕入と売上のバランスが良くなれば、無駄な仕入もなくなり、絶対に欠品させてはいけない商品のチェックもできます。
必然的に業績も良くなります。

まだ遅くはありません。見直してみてはいかがでしょうか?
あ、私はPOSレジを売る人でもありませんし、売っていくら、とかいただくような商売もしていませんので、悪しからずです。
頑張りたいお店の経営者の味方です!!

 

 

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